止血法

ページID1004758  更新日 令和6年1月24日

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大出血(動脈性の出血)がある場合は、止血の手当を先ず行なう。
からだの全血液量は、体重の13分の1であると言われ、体重60キログラムで約5リットルの血液があると考えられています。
一般に体内の血液の20%が急速に失われると出血性ショックという重い状態になり、30%を失えば生命に危険を及ぼし、50%が失われると生命の危険に瀕するといわれています。
したがって、出血量が多いほど、止血手当を迅速に行なう必要があります。
大出血の止血方法としては、出血部位を直接圧迫する直接圧迫止血法が基本です。この方法で止血できない大量の動脈性出血の場合には、手足に限って、最終的な手段として止血帯法があります。

1 直接圧迫止血法(出血部位を圧迫し、包帯する)

  • きれいなガーゼやハンカチなどを傷口に当て、手で圧迫する
  • 大きな血管からの出血の場合で片手で圧迫しても止血しないときは、両手で体重を乗せながら圧迫止血をする

(注意)

  • 止血の手当を行なうときは、感染防止のため血液に直接触れないように注意する
  • ビニール・ゴム手袋の利用。それらがなければ、ビニールの買い物袋などを利用する方法もある

イラスト:直接圧迫止血法のやり方

2 止血帯法

手足の太い血管損傷による出血で、直接圧迫止血法では止血が困難な場合に行なう。

イラスト:止血帯が装着できる部位


(注意)

  • 止血帯では、できるだけ幅の広いもの(3センチ以上)を用いる
  • 棒などで固定したときは、止血時間を記録し、もし30分以上続ける場合には、30分に1回止血帯を1分から2分くらいゆるめ、血流の再開を図る。そして、出血が続いていれば、再び緊縛(固定)を実施する

イラスト:止血帯法のやり方

ショックとは?

1 ショックのみかた

  • 顔色を見る
  • 呼吸を見る
  • 脈拍を調べる

(注意)
ショックの症状

  • 目はうつろとなる
  • 呼吸は速く浅くなる
  • 脈拍は弱く速い
  • 冷汗が出る
  • 表情はぼんやりしている(無欲状態)
  • 唇は紫色か白っぽい(チアノーゼ)
  • 体は、こきざみに震える
  • 皮膚は青白く、冷たい

2 ショックに対する応急手当

  • 傷病者を水平に寝かせる
  • 両足を30センチぐらい高く上げる(ショック体位)
  • ネクタイやベルトをゆるめる
  • 毛布や衣服をかけ、保温する
  • 声をかけて元気づける

(注意)
頭にけがのある場合や、足に骨折がある場合で固定していないときは、ショック体位をとってはならない。仰臥位(仰向け)とする。

イラスト:ショック時に対する応急手当て

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