【ひたちのひととき】HITACHI BEER BREWERY 日立麦酒醸造所

常磐線日立駅から歩いてほど近い、日立市弁天町1丁目。
飲食店が立ち並び、ランチから仕事帰りの一杯を楽しみに多くの人々が訪れるにぎやかなエリアの一角に、本格的なクラフトビールを造り続ける「HITACHI BEER BREWERY(日立麦酒(ビール)醸造所)」(以下、日立麦酒醸造所)があります。

ここでは、日の出の海や桜など日立ならではの光景をイメージしたオリジナルビールのほか、企業のブランドイメージに合わせて造る特注ビールや、イベント限定で仕込むビールなど、月替わりでさまざまなクラフトビールを楽しめます。
今回は、そんな日立のオリジナルビールを生み出す「日立麦酒醸造所」を訪ねました。
日立麦酒醸造所は、どんな場所ですか?
日立麦酒醸造所は、「SECONDEARTH(セカンドアース)」店内の一角に、2024年6月にオープンしました。
SECONDEARTHは3階建ての建物で、1階はビールをメインに楽しめるバー、2階はビールに合う料理も楽しめるレストラン、3階は個室席のほか、BBQやビアガーデンが楽しめる屋上エリアがあります。

1階の店頭では、日立の海をイメージした日立麦酒醸造所のイメージカラー「ひたちブルー」を使ったオリジナルグッズも販売しています。
爽やかな「ひたちブルー」で彩られた店内の奥に、日立麦酒醸造所があります。

醸造所内は、麦の粉砕機やビールの元になる糖化液をつくるマッシュタン、ボイルタンク、発酵タンクなど醸造設備が並びます。
一つひとつのビールに目指す風味をイメージしながら、原料や酵母にもこだわり、日々個性豊かなビールがここから生み出されています。

日立麦酒醸造所では、自社ビールのほか、依頼を受けて造る「OEM(Original Equipment Manufacturing)」商品や、醸造設備を持たない人に設備を貸し出してビールを造る「ファントム」商品も取り扱っています。
日立麦酒醸造所が生み出す、こだわりのビール
日立麦酒醸造所では、日立の風景や季節をイメージしたオリジナルビールを展開しています。
ラガービールの「HITACHI BEER」をはじめ、桜の香りをまとったホワイトエールの「サクラヒタチエール」、日の出をイメージしたゴールデンエールの「河原子サンライズ」、日立灯台を望む月明かりを表したペールエールの「久慈浜ムーンライト」など、日立の風景が一杯のビールに詰まっています。
鮮やかなブルーが印象的な「会瀬 七夕磯エール」は、2026年7月7日に提供開始の新作。
日立市会瀬町に伝わる「七夕磯伝説」から着想を得て、天の川のような夜空を表現しています。
深いブルーに浮かぶきめ細かな泡は、まるで夜空の星のよう。爽やかな味わいは、夏はもちろん、暑さの残る秋の夜にもよく合います。
なぜ、日立で麦酒醸造所を始めようと思ったのですか?
日立麦酒醸造所の清家社長は、都内の建築デザイン会社で飲食店のプロデュースに携わっていましたが、手がけたお店がオープンと同時に自分の手を離れることに寂しさを感じ、飲食業へ転身。
結婚し、子どもの誕生を機に独立した清家社長は、奥様の地元である日立市の環境に魅力を感じ出店を決めました。
「ビールは苦手だった」と語る清家社長がその魅力に目覚めたきっかけは、ドイツビールのイベントでした。
ビールの奥深い味わいに衝撃を受け、自身の店でもオリジナルビールを提供したいと考えたことが始まりだったと話します。
未経験からの挑戦でしたが、日本酒や「常陸野ネストビール」を造る茨城県那珂市の木内酒造の協力を得て、少量のオリジナルビールを造り始めます。
造ったビールをイベント等で販売するなか、クラフトビールに可能性を感じた社長は、醸造の量を増やし、自身の店でも提供を始めます。
日立麦酒醸造所設置に向けて動く最中、新型コロナウイルスの蔓延で飲食業界は大打撃を受けます。
一度は厳しい状況となりましたが、中小企業に向けた事業再構築の支援が適用されることとなり、無事にオープンを迎えます。
現在はかつての自分と同じように、設備を持たない人への技術提供やOEMビールの製造など、ビールを通じて多くの挑戦を支えています。
「自分も飲食店の経営で今まで苦労してきたけれど、オリジナルブランドを持ったことで強みになったんで。他のお店にもオリジナルブランドを持ってもらって、それを強い武器にしてもらいたい」
そう話す清家社長からは、ビール造りだけでなく、地域の飲食業そのものを応援したいという思いが伝わってきました。
日立麦酒醸造所が描くこれから
「ビール造りの面白さは、永久的にいろんなビールを造れることじゃないですかね。餃子の街があるように、日立と言えば『ビールの街』と言われるくらい、1店舗1オリジナルビールがあると面白いなと思います」
そう話す清家社長が夢見るのは、店内の階段の壁一面が、歴代のビールコースターでいっぱいになること。
1店舗1オリジナルビール1オーナー。
それぞれのお店や人が持つ個性が、一杯のビールに形を変えて、街の中に増えていく。
そんな未来を思い描く清家社長が造る新作は、地域の野菜を使った、秋ならではのビールとのことです。
日立の風景や人、季節を映しながら、新しい味を生み出す日立麦酒醸造所。
この秋は、日立の街を歩きながら、ここでしか味わえない一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
HITACHI BEER BREWERY 日立麦酒醸造所
■運営:株式会社セカンドアースエンターテイメント
■住所:茨城県日立市弁天町1-16-11 Earthビル
■電話:0294-89-9425
■営業:火~木曜日 18時~22時、金・土曜日 18時~24時
■定休日:日・月曜日
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