カンブリア紀地層
日立市から常陸太田市にかけての山地で発見された「カンブリア紀地層」は、日本で最も古い約5億年前の地層であり、古生代の日本の地層の成り立ちを知るうえで極めて貴重なものです。
日立市郷土博物館特別専門員で茨城大学名誉教授の田切美智雄氏は、2008(平成20)年、日立変成岩の一部が約5億600万年前のカンブリア紀のものであることを発見・発表しました。
それまで日本最古とされてきたのは岐阜県のオルドビス紀(約4億9000万~4億4000万年前)の地層でしたが、この発見で、日本列島ができあがる遥か昔、ゴンドワナ超大陸時代からの大陸の変遷や日本の成り立ちが分かるのではないかと期待されています。
市内では、主に小木津山自然公園と小木津不動滝付近の東連津川流域で、この日本最古の地層を観察することができます。
さらに、2014(平成26)年には、宮田川不動滝地下にある「日立鉱山鉱床※」の銅鉱石を調べたところ、5億3300万年前のものであることが分かり、日本最古の地層の年代値が更新されました。
また、2019(令和元)年には、東北大学を中心とするグループが、この鉱床から、新鉱物「日立鉱」を発見しました。茨城県内から新鉱物が発見されたのは初めてであり、この発見は、地層が形成された頃の地球の環境がどのようであったかを知る手がかりとなり、さらには新材料開発への寄与が期待されます。
※「鉱床」とは、特定の鉱物が密集している部分
2008(平成20)年、茨城大学理学部の田切美智雄教授(当時)の研究チームが、小木津山自然公園の入口付近で、日本で初めてカンブリア紀の地層を発見しました。園内の他の場所でも、約5億年前の花こう岩が露出している様子を観察することができます。
カンブリア紀の地層は、小木津山自然公園の近くを流れる東連津川流域で観察することができます。また、川の上流には約5億年前の花こう岩により形成された小木津不動滝があります。
日立市郷土博物館は、1975(昭和50)年、茨城県内初の市町村立博物館として開館しました。展示活動のほか、講座・体験会、学習会、講演会、ワークショップ(制作体験)なども随時開催しています。さらに館発行の図書資料、日立に関する資料などの閲覧・頒布も行っています。
基本情報
所在地
- 日立市郷土博物館(日立市宮田町5-2-22)
- 小木津山自然公園(日立市小木津町字小木津山4194-2)
- 小木津不動滝(日立市小木津町地内)
- 東連津川(日立市小木津町地内)
問合せ先
日立市郷土博物館 電話 0294-23-3231
URL等
- 日立市郷土博物館 Facebook(@hitachicityhakubutsukan)
- 日立市郷土博物館 Twitter(@HitachiMuseum)
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